歌姫は背明の海に

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21-1-2:クワイアの哄笑

 目まぐるしく動く状況の推移を確認しながらも、イザベラは艦首|PPC《粒子ビーム砲》の発射シーケンスを進めていく。艦体全体の装甲がスライド、あるいは展開しながら、その形を変えていく。大きく口を開けた艦首から巨大な三連装誘導砲身が姿を見せる...
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21-1-1:封鎖海域にて

 二〇九八年十一月上旬、訓練航海を終えたイザベラの艦隊は補給を済ませるなりアーシュオンとの中間海域へと取って返した。帰港の際に、アルマたち新人|歌姫《セイレーン》たちは後方支援任務という名目で作戦行動の見学をさせることにした。これからの実...
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20-2-3:補う言葉

 まったく、きみってやつはさぁ――イザベラも手近な椅子に腰を下ろして足を組み、頬杖をついた。 「ベッキー、きみはどうしてそうやって、相手にも|殻《カラ》があると思い込むんだい?」  イザベラが言い終わるのと同時に、再びドアが開...
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20-2-2:未来への糾弾

 レベッカがよろめきながら入った室内には、マリオンが一人、座っていた。その顔は、目の下に濃い影を作っていた。出撃前とは別人のような雰囲気の少女を見て、レベッカは動揺を隠せなかった。 「そんじゃ、ごゆっくり」  イザベラがレベッ...
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20-2-1:メランコリック・ダイアログ

 第二艦隊旗艦ウラニアの|艦橋《ブリッジ》の窓際にて、レベッカは物思いに|耽《ふけ》っていた。照明すらほとんど落とされてしまっているその空間は、深夜一時という時間もあいまって、まるで夜空に浮かんでいるかのようだった。そんな時間であるにも関...
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20-1-1:平衡天秤

 システム・バルムンクの創り出した闇の中に、ジョルジュ・ベルリオーズと黒髪の少女――|ARMIA《アーミア》が浮かんでいる。ARMIAはつらそうに顔を歪め、しかしその目はベルリオーズから|逸《そ》らされない。 「良い見世物になりそう...
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19-2-5:遠くない未来に――

 マリオンによるその圧倒的の一言に尽きる一撃、タワー・オブ・バベルは、アーシュオンの艦隊を文字通りに潰滅せしめた。セイレネスの能力を持たない人間には、何が起きたのか理解することはできなかった。  海が割れ、空が壊れ――その天変地異の...
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19-2-4:マリオンの初陣

 正規空母を二隻!?  指定攻撃目標を確認して、マリオンは絶句する。シミュレータでも単艦撃沈はしたことがある。だが、二隻を同一の戦場で仕留めたことはなかった。正規空母は艦隊旗艦級であり、それゆえに恐ろしく堅牢だ。|対セイレネス・シス...
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19-2-3:責任の所在

 正規空母が四、駆逐艦が十八、フリゲートが四十……それが敵の総戦力か。  レベッカはセイレネスを通じて、敵艦隊を完全に掌握する。艦隊は広く散開している。しかしどういうわけか、ナイアーラトテップの気配はどこにもない。ナイトゴーントが出...
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19-2-2:オーダード・インターセプション

 その一時間後には、レベッカの姿は|制海掃討駆逐艦《バスターデストロイヤー》の|艦橋《ブリッジ》にあった。戦艦や空母のそれとは違い、|艦橋《ブリッジ》の造りは驚くほどコンパクトだった。レベッカの戦艦・ウラニアは|艦橋《ブリッジ》|要員《ク...
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