33. ヨセフ・アケルマン軍曹

キャラクター紹介(絵なし) 人物-セイレネス・ロンド
キャラクター紹介

「少佐殿。死ぬことはいつでもできます。大事なのは死ぬ時期を見誤らないことです。それまでは貪欲に生きる義務と権利があります」
「なに、葉隠はがくれのパクりですがね。勇気とは、死すべき場にて死し、討つべき場所にて討つ事――」

アケルマン軍曹は、士官学校ヤーグベルテ統合首都高の「鬼教官」として知られている。「静心」には登場しない。アケルマン軍曹は所謂「古いタイプ」の教官。モデルとしたのは映画「フルメタル・ジャケット」のハートマン軍曹。有名過ぎるお方ですね。年齢的にはまもなく退官というくらいなので五十代半ば。文字通りの「鬼教官」っぷりを発揮して、士官学校の学生たちを叩き直す役どころ。ヴェーラレベッカからはとても反感を買い、他の学生からは等しく恐れられるのだが、実際に前線に出た際にアケルマンに教わったことが役に立って生き延びた……という事例は枚挙に暇がなく、卒業生たちや、上級将校になるまで生き延びた兵士たちからは尊敬されている。

しかし、そのやり方を「古い」と断じて反発した代表選手が、第七艦隊から(上官を殴って)左遷されて士官学校の責任者ポストに押しやられたクロフォードだった。学生たちの前でアケルマンのやり方に反対して追い払うなど、少しやりすぎな面も見られた。もっとも、クロフォードもアケルマンの実績や人望は知っていたので、その後は他の教官たちの助言諫言を受け入れて、しっかりと(主に待遇面での)ケアをしたようではある。ちなみにクロフォードによって、一度は教官の肩書を奪われている。先鋭的な気質のクロフォードには、古典的体質のアケルマンは受け入れ難かったようである。

アケルマンは「絶対に階級はのままがいい」という謎のこだわりを持っていたようで、昇格に関しては何度も打診されていたにも関わらず、頑として受け入れなかったようだ。

訓練こそ例外なく分け隔てなく「鬼」のように厳しかったアケルマンだが、それ以外の時間にはきっちりと教え子たちのケアをしていたようである。が、彼は何分不器用な男なので、上手く伝わらなかった事例もまた数多いのは事実である。熱血すぎて伝わりにくい戦中体質の体育教師、とでも言うべきか。もっとも、ヤーグベルテは思い切り戦中なので、そういった古い体質が復活してくる背景も理解できなくはない。

また、アケルマンの教え子の一人でもあり、同じ士官学校の教練代表主任(つまり空軍候補生たちにとって最上位の教官)エリソン・パウエルは、アケルマンとはかなり親しく、師弟を超えた信頼関係を持っていたようである。

士官学校襲撃事件の際に、カティたちを逃がすために戦い、壮絶な戦死を遂げる。そのことはヤーグベルテ各地に散らばるアケルマンの教え子たちに大きな衝撃を与えている。

さりげに武士道を置いてみる。必読ですぞ。

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