テレサ・ファルナ専用軽巡洋艦、クー・シー。クララの軽巡ウェズンと共に超高機動ユニットを組み、アーシュオンの艦隊を奇襲、殲滅する戦い方を得意とした。艦の特徴・詳細についてはウェズンの頁に記載してあるため、そちらを参照されたし。
艦船機動制御システムはウェズンに比べると圧倒的に高度なものが搭載されているのだが、このシステム設計を踏襲して、マリオンのアキレウス、アルマのパトロクロスに搭載しようとした……のだが、実装がうまくいかず、結果として両艦の配備が期日に間に合わなくなった。それは「静心」でも触れられている通りなのだが、実情はそういう話。システムの実装調整が進まないことに業を煮やした歌姫計画の責任部署・参謀部第六課（というかマリア）が、天才技術士官ブルクハルトの助力を正式ルートで依頼し、かろうじて卒業の日に間に合わせたという経緯がある。ここでもブルクハルトが無双したと言っても良いだろう。ブルクハルトはプログラマとしての能力だけではなく、システムインテグレータとしての能力も非常に高いということの証明である。
それはともかく、このクー・シーは、搭乗者テレサの気性の激しさもあいまって、猛烈な火力を誇っている。ウェズンと違い、光学兵器の類も装備されているため、その手の速さには手がつけられない。しかし、その分継続戦闘可能時間が短く、事実上一撃離脱にならざるを得ないことには、テレサは不満を覚えていたようではある。もっとも、その「一撃」でアーシュオンの艦隊は半減してしまうわけだが……。