四風飛行隊は、そのまま「しふうひこうたい」と読む。「よつかぜ」も考えたが「しふう」で通す。
ヤーグベルテの空軍に所属する部隊の一つで、航空機、とりわけ戦闘機の操縦に優れた者を選抜した組織。広い国土の制空権を網羅的かつ戦略的かつ継続的に保持し続ける事を目的とした組織である。ポジション的には他の飛行隊と同じ位置にいるが、四風飛行隊の隊員は、誰がどう見ても異能集団なので実際の待遇は破格。給与も凄まじい額になるという噂。そしてこの「四風飛行隊」を構成するのが「エウロス」「ボレアス」「ノトス」「ゼピュロス」の四部隊である。
どの部隊もスーパーエース揃いの鬼部隊なのだが、「セイレネス・ロンド」時代には、「エウロス」には「(初代)暗黒空域」カレヴィ・シベリウス、「ボレアス」には「異次元の手」エイドゥル・イスランシオがおり、この二人の力により両飛行隊はノトス、ゼピュロスよりも一歩抜き出ることになった。また、両雄亡き後台頭してきたのがエウロス飛行隊のトップエース・「空の女帝」カティ・メラルティンで、彼女の力によってエウロス飛行隊が名実ともにトップエース集団として君臨することになった。
四風飛行隊はどの部隊にも言えるが、ある種の遊撃部隊である。四部隊の各隊長は「大佐」とされているが、艦隊司令官レベルの権限を保有している。そのため、実効権限としては海軍中将に匹敵する。そして四風飛行隊がそれぞれに「好き勝手に」動いている(ように見える)ことが、領空防衛あるいは諸外国への「睨み」を効かせるのに役立っている。
配備される機体は、もちろんのこと最新鋭機である。2090年代ではF108Pが重点的に配備されている。また、スキュラやエキドナのような実験機も度々送り込まれている。みんな大好き「先行試作機」が次々と送り込まれる部隊でもある。
ちなみに空軍で戦闘機のパイロットになった後、さらに数年をかけて四風飛行隊の選抜試験に挑むのが王道ルート。カティのような例外もいるが、基本的にはこの路線。非常に狭き門である。
また、所属パイロットの人数は四部隊それぞれで60~100名となっている。参考までに、エウロス飛行隊はカティの時代には三部隊72名+28名の100名体制である。もちろん、艦船・基地要員なども大勢抱えているため、一部隊あたり(兼務兼任を含め)10000名近い人員が配置されている。四風飛行隊(総人員40000名前後)はそれだけ巨大な組織にして、国防の要である。それは歌姫たちが台頭しても変わらない。そもそもの緊急展開力に圧倒的な差があるためである。