マイノグーラは「静心」には登場しないが、「ナイアーラトテップ」の発展型であるために追加した。完成後は「マイノグーラ」と呼ばれているが、開発コードは「X型ナイアーラトテップ」である。
「セイレネス・ロンド」に於いては、巨大な潜水艦(クラゲ)と表現されている。全長は450~500mにもなる。基本的な攻撃方法は近接しての触手攻撃なのだが、艦載機を豊富に搭載できるため、ロイガーやナイトゴーントを駆使した非常に強烈な攻撃を仕掛けてくる。また、素質者搭載艦でもあることから、やはり通常攻撃はまず効果がない。能力を発動していなければワンチャンあるが、作中でそんなシーンは出てこない。
更に悪いことに、このマイノグーラには力ある素質者が搭乗することが多く、「海域封鎖」という大技を使ってくる。三隻揃っている状態でこの能力を発動すると、文字通りその海域は封鎖され、範囲内にいる艦艇は大ダメージを受ける。大ダメージというか、小型艦ならほぼ確実に轟沈する。直撃を喰らえば重巡洋艦ですら危うい。「海域封鎖」自体は、ヤーグベルテ側のC級歌姫が三隻一組で使うPTCでも実現可能だが、マイノグーラの場合はC級上位~V級レベルの素質者が搭乗するため、発動が非常に速く、強力である。
「静心」の時系列の時点で、アーシュオンは、E型のナイアーラトテップをこのマイノグーラに切り替えつつあり、また、マイノグーラの量産体制も整っている状態である。そのため、静心では本来はナイアーラトテップではなくマイノグーラと戦っていて然るべきなのだが、敵の新兵器にあまり読書リソースを割いてほしくなかったのでオミットした。敵の強い潜水艦=ナイアーラトテップ、というところで理解してもらえれば良いという判断である。……というようなところが随所に存在している。