ロイガー

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BattleShip Design: サトウシゲル

ロイガーはアーシュオンが繰り出してきた超兵器オーパーツのひとつ。ヤーグベルテ的には「特殊航空機」と分類されている。三角錐に小型の可変翼というエキセントリックな形状をした超高機動戦闘機で、八都市空襲にあたり、ISMT(インスマウス)の護衛機として登場した。なお、このときがISMTもロイガーも初出。ヤーグベルテは見たこともない敵を相手にすることになった。

襲来してきた80機あまりのロイガーとISMTに対し、60機ものノトス飛行隊(稼働機ほぼ全機)および数百にのぼる防空部隊が迎撃に当たったが、一方的に蹂躙される。ノトス飛行隊も大損害の末に撤退を余儀なくされた。

そしてインスマウスの自爆攻撃により、結果として八つもの大都市を粉砕されてしまうこととなった。この時にマリオンアルマレニーらは戦災孤児となる。

そしてこの航空戦の大敗北が、相対的に空軍の発言力や信頼性を(大幅に)低下させている。そしてそれはそれまで空軍の栄光に隠れる形となっていた海軍の発言力を上げることにも寄与することとなり、結果として海軍主導の歌姫計画セイレネス・シーケンスの加速を助けることとなった。

ロイガーの登場により、ヤーグベルテの切り仏である四風飛行隊の優位性は急激に失われ、結果として海も空もますます劣勢に立たされる。だが、これはすべて「セイレネス」の台頭のための布石であると言えた。圧倒的不利、まぎれもない危機的状況に登場する新たなる切り札。それによりヤーグベルテは逆襲を果たし、戦争をさらなる泥沼へと引きずり込む……という戦略が裏ではたらいていた。これも無論のこと「歌姫計画セイレネス・シーケンス」の一環、つまり、歌姫による戦争継続のメソッドである。

また、アーシュオンはこの後、ナイトゴーントという新型機を産み出すが、基本設計コンセプトはロイガーと同じである。セイレネスと同等の防御力を有する圧倒的な戦闘機ではあるが、後にカティら超エースパイロットたちの撃墜スコア稼ぎに使われている。オルペウスというシステムが開発され四風飛行隊を中心に配備されてからは、ロイガーはただの無人航空機になりさがる。もっとも、その後継機である「ナイトゴーント」は脅威でありつづけるのだが、その頃には歌姫たちの艦隊も頭数を揃えており、致命的な脅威とは言い難くなっている。

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