07. マリア・カワセ

人物-セイレネス・ロンド

――この子たちは無力で怠惰で享楽的なあなた方に代わって、その生命いのちを賭けて戦っています。そしてこれからまさに、またも死地へとおもむくのです。その子たちに向けて、あなたたちは、こんな安全地帯から唾を吐きかけたのです。

参謀部第六課(=歌姫たちを統括する部署)所属の大佐。第六課統括はアレキサンドラ・ハーディ中佐で、マリアのほうが一つ階級は上。しかし、マリアはホメロス社からの出向での大佐待遇ということになっており、厳密には軍人ではない。

ホメロス社というのはセイレネスの開発元と思っていただいて差し支えがなく、同時にヴェーラレベッカの操る戦艦、セイレーンEM-AZウラニア、そしてその後に登場するレネ・グリーグに与えられる戦艦ヒュペルノル、その後にマリオンアルマに与えられる最新鋭戦闘艦・制海掃討駆逐艦バスター・デストロイヤーアキレウスおよびパトロクロスの製造元。超巨大軍事企業である。マリアはそこからセイレネス技術開発責任者としてヤーグベルテに送り込まれた……ということになっている。

マリアは非常に謎の多い人物であり、出自も経歴も謎。ネットにも一切の痕跡を残さずに(あるいは故意に残して)活動する能力もあり、彼女の存在を怪しむ軍関係者は数多くいる。しかし、マリアを外してしまうとホメロス社との関係性の都合上、歌姫計画セイレネスシーケンスが頓挫してしまう危険性があるため、誰にも彼女を排除することができない。彼女はある意味「超人」であり、人間というカテゴリに収まらない存在だったりするのだが、静心ではそのあたりは全てオミットしているため、「なんかミステリアスな人だなぁ」で終わっている。AI云々のところで少しだけその片鱗が見えていたりする。

マリオンたちとは序盤から深く関わってくる人物であり、その鬼上官ぷりは温厚なマリオンにですら毒を吐かせるレベル。

ヴェーラ、レベッカとは出自からして関係が非常に深く、二人のことを「姉様」と呼ぶほど慕っている。全ての歴史の始まりにして、見届人でもある。そしてなんと(静心では語られないが)、彼女自身がD級歌姫ディーヴァでもある。おそらくヴェーラやレベッカすら凌ぐほどの歌姫セイレーンである。(※セイレネス・ロンドのさらに先の展開で彼女のディーヴァとしての活躍が描かれるはずだった) 余談ついでに書いてしまうと、ヴェーラ、レベッカ、マリアの三人は、D級歌姫ディーヴァのプロトタイプとして設計、された人造人間である。ジョルジュ・ベルリオーズは彼女らをOrSHオーシュと呼んでおり、このOrSHというのはOrganic Synthesized Harmonicの略称であり「響応統合構造体」と訳があてられている。なお、マリアはジョルジュ・ベルリオーズには「ARMIA」と呼ばれており、厳密にはARMIAとマリアは、論理的には同一である一方、物理的には違う個体である。

彼女は本来はベルリオーズの冷徹な計画を遂行するための「駒」なのだが、マリアとしてレベッカに接していく中で(マリアはヴェーラではなくレベッカと、意識の深層領域にて幾度も接触している)、段々とARMIAという本体の意志とは乖離していくことになる。その発露が、静心のブチ切れシーンであるとも言える。が、そんな事情を知っているのはヴェーラとレベッカのみであり、故にヴェーラたちはマリアのことを「優しい毒」と評する。ヴェーラたちは最後までマリオンたちにはマリアの正体は明かさなかった。

という事情から、マリオンたちはマリアのことを「温和ながらクール」と捉えている。が、そのマリアは終盤でマスコミ相手にブチ切れるのである。そしてその苛烈さには、かばわれているマリオンたちですら「大丈夫かな」と心配するレベルだった。ARMIAという本体とは違い、実はとても他人ひとを思う熱い人なのである。

なお、マリア・カワセの「マリア」は、聖母マリアが由来である。

よりリアルっぽい顔面を目指してみたらこうなった。

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