32. マクラレン中佐

キャラクター紹介(絵なし) 人物-セイレネス・ロンド
キャラクター紹介

マクラレン中佐は、エリオット中佐と並ぶエウロス飛行隊の最古参パイロットである。「(初代)暗黒空域」カレヴィ・シベリウスの片翼を担った。彼の率いるジギタリス隊はエウロス飛行隊の中では多くの識者にと言われる部隊ではあるが、その超絶技巧は戦闘機を知る者であればあるほど舌を巻いている。ジギタリス隊は揃いも揃ってマクラレンの気質を受け継いだ集団である。どうしてもエンプレス隊という狂気じみた神業集団の前には霞んでしまうのだが、それでも国内トップクラスの変態技巧の部隊である。ジギタリス隊が三機いれば一ダースの敵航空部隊を相手取っても危うからず、である。

マクラレン自身については作中ではほとんど語られることはないが、シベリウス、そしてその次の隊長である「空の女帝」カティ・メラルティンからは全幅の信頼を置かれていた。二つ名は作中には特に出てきていないが、知名度を考えるに確実に何かあるだろう。ヤーグベルテは二つ名つけて喧伝するのが得意だし。「エウロスのマクラレン」を知らぬ国民はいないのだ。

「静心」ではマクラレンの出番はなかったが(名前だけは出てきたが)、「セイレネス・ロンド」では最後の最後でカティが単機でマリオンたちの戦場へ飛び立つ時に一悶着がある。一人では行かせられないと主張するエリオットと、なんとしてでもヴェーラたちの所へ駆けつけると言い張るカティを見たマクラレンは、エリオットに「行かせてやれ」と告げる。それはカティへの信頼と、その思いを尊重すべきだという彼の価値観の発露だと言えるだろう。普段はカタブツと思われているマクラレンが見せる意外な言動であった。

その他、マクラレンは私生活を含めて誰にも積極的に話そうとはしないため、謎が多い人物である。そもそもが寡黙な男なのである。しかし、士官学校時代からの腐れ縁でもあり、ほとんど正反対の性格であるエリオットのことは無二の親友と認めており、阿吽の呼吸で戦闘空域を仕切り倒す。彼の指揮下のジギタリス隊24機、エリオット中佐のナルキッソス隊24機による連携攻撃は、本隊であるエンプレス隊不在であっても圧倒的破壊力を持って敵航空部隊を、そして艦隊すらも蹂躙する。

腕っぷしに於いてはエウロス最強といわれている。……のだが、あまりにも強すぎるため誰も勝負を挑まなくなったという噂がある。そしてマクラレン自身、己の強さを十分に心得ているため、むやみな喧嘩の類は避けているようだ。多分酒を飲んでも酔わない(あるいはクールになる)タイプである。

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