03. レオノール・ヴェガ(レオン/レオナ)

人物-セイレネス・ロンド

――マリー。私はこの手を汚すことに躊躇ためらいはない。

愛称は「レオナ」なのだが、マリオンだけは「レオン」と呼ぶ。また、レオノールもマリオンにしか「レオン」と呼ぶことを許していない。マリオンとは深い恋仲となり、(少なくとも)軍を引退するまでは関係は続くようである。百合である。繰り返す、百合である。

高身長(170cm代後半)のイケメン女子で、士官学校の面々(女子)からも非常にモテる。実はイメージしたのは宝塚の男役(誰というものはないが、イメージで)。美しカッコイイみたいなのを目指したりした。

歌姫セイレーンとしての階級は「V級ヴォーカリスト」。階級的には下から二番目だが、彼女が出現した時点で10人もいない(その下の「C級クワイア」は数百名を数えている)ので、事実上の戦場の主導権を取る人物。実際に、彼女たちが前線に出た時点では、戦場を取り仕切っているのはヴェーラレベッカイザベラといった最強格の歌姫セイレーンではなく、V級歌姫のエディタ・レスコクララ・リカーリテレサ・ファルナハンナ・ヨーツセンである。

レオンの実家は大金持ちで、いわゆるお嬢様、そして才媛である。が、その育ちの良さを誇るようなこともせず、嫌味なく理知理性的な人物を地で行く。ただ、マリオンのことになると少し暴走するようで、若干マリオンに依存気味……でもある。が、基本的には同期の歌姫たちのリーダー格であり、歌姫セイレーンとしての実力に勝るマリオンやアルマに対してもズバズバと物を言い、引っ張っていく。また、後の上官であるエディタに対しても毅然と反対意見を述べるなど、己の中の「正しさ」に正直であり、またその「正しさ」が普遍的なものではないことも理解できている人物である。が、やはり「おかしいものはおかしい」と思う感性の持ち主。

新鋭重巡洋艦ケフェウスを与えられて以後は、縦横無尽の活躍を見せる。指揮官としても極めて優秀で、艦隊所属の格下のC級歌姫クワイアたち数十名を的確に指揮する。静心においてはエディタの直属の部下として十二分に働いている。また、「静心」の後、マリオンが艦隊司令官に落ち着いて以後は、事実上の艦隊指揮官、実働部隊の長として活躍することになっていた。V級歌姫ヴォーカリストの中では最も歌姫セイレーンの素質があり、アーシュオンの超兵器オーパーツを単騎で圧倒するだけの戦闘力を持っている。S級歌姫ソリストに迫る程の実力者である。もしかするとS級かもしれず、V級歌姫ヴォーカリストの肩書になっているのは、政治の都合かもしれない。

ちなみに、「セイレネス・ロンド(ヴェーラ編)」では、マリオンとの関係はかなり違っている。非常に仲の良い関係(親友)ではあるが、百合的な感じはなかったりするのだ。

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