08. カティ・メラルティン

人物-セイレネス・ロンド

――正義感は自分をくぞ。

来ました、「空の女帝エアリアル・エンプレス」カティ・メラルティン大佐。
185cmもの長身。燃えるような真っ赤な頭髪、紺色――宇宙色の瞳と、純白とすら言えるような肌の持ち主。

ちなみに「静心にて、花の散るらむ」の某所での連載時では、この「空の女帝・カティ」が初登場したシーンで読者の人気が一気に彼女に流れてしまった。なんてこった\(^o^)/

カティは名実ともに「人類史上最強の戦闘機乗りパイロット」で、撃墜スコアはなんと四桁に達するという超人。戦闘機乗りとしてのキャリアは士官学校在学中の不幸な事件から始まり、そして今に至る。なお、この時に乗った戦闘機は「羽付き棺桶カンオケ」と呼ばれていた老朽機F102イクシオン。そこでカティは初めての空戦を経験する。そしてそれ以後、15年弱の期間を最前線で戦っているスーパーエース。年齢は「静心」の時点で35歳である。

ヤーグベルテの超エース戦闘機乗り集団「四風飛行隊」は、ノトス、ボレアス、ゼピュロス、エウロスの四部隊で構成されている。各部隊の同時運用可能機数は百機弱(支援機含め)だが、実際のところその中の一部隊(24機)~二部隊のみで戦場を制圧することが多い。また、各飛行隊は機動的な防空に対応するために、航空母艦またはそれに類する航空戦力運用艦船を保有しており、それぞれの部隊が戦力的には一個艦隊級。そこに圧倒的な航空機動戦略が加わることで神出鬼没な防衛網を構築することに成功している。

四風飛行隊に配属されるだけでも圧倒的なエース級の実力者なのだが、先代隊長「(初代)暗黒空域」カレヴィ・シベリウス大佐の頃の流れを受け継いだカティは、自分の所属するエウロス飛行隊を更に高みに引き上げた。カティ自身の圧倒的な戦闘センスももちろんだが、その両翼を支える先代からの飛行隊長エリオット中佐マクラレン中佐のサポート、そしてカティの後輩に当たる「(二代目)暗黒空域」カルロス・パウエル中佐という強烈な飛行隊長たちによる協力体制もその一助を担っている。カティの圧倒的なカリスマとセンスが彼らをいい方向へ導いている。

カティはF108P(量産機・パエトーンプラス)→(専用機)スキュラ→(専用機)エキドナと乗り換えていく。エキドナは戦闘機でありながら、ヴェーラたちのに匹敵するほどの戦闘力を有していると言われている。

ちなみに機体は全部「」で塗装されている。赤い彗星よろしく、「赤い戦闘機! やべぇ、逃げろ!」となる威嚇効果が凄まじい。アーシュオンでは「エウロス飛行隊との交戦は回避すべし」という命令が出ているが、実際のところは戦闘が始まった海域に、女帝の方から襲来してくるわけだからそうも行かない。実際に、「静心」のイザベラ処女戦においても、味方艦隊さえエウロスによる増援を知らされていなかった。結果、敵(=アーシュオン)の航空戦力は悲惨なことになってしまうわけだ。このときは、敵機300に対してエウロス飛行隊(エンプレス隊)は12機。その結果は……多分#03-05あたりを見ればわかりますよ(゚∀゚)

また、味方には「空の女帝が来た!」という強烈な安堵感を与える効果もあるが、この感覚は「エースコンバット4」の「メビウス1」や、「同5」の「ラーズグリーズ」を想起していただければ丁度よい。戦局を(ともすればたったの一人で)いともたやすくひっくり返すJOKER、それがカティ・メラルティンという人物なのである。ガンダムでいうところのアムロ・レイポジション。

エリオット中佐がマリオンに伝えているが、百戦錬磨のエリオット中佐&マクラレン中佐&その部下たちで襲いかかっても、カティの一機に返り討ちにあう……という話は、間違いなく事実。例えるならザクIIしかいない世界に登場したνガンダム、くらいに格が違うのだ(エウロスならザクR2くらいかもしれんけど)

ヴェーラ、レベッカとは士官学校の同期であり(ただし、ヴェーラとレベッカは4~5歳年下)、誰がどう見ても親友、あるいはそれを超えた関係性である。姉妹のようだ、ともしばしば言われる。実はこの三人が出会い影響し合うことすら「歌姫計画セイレネス・シーケンス」の一環であったりする。


彼女は「セイレネス・ロンド」における主人公の一人(そしてその中でも部分を担う最重要キャラ)で、そして「セイレネス・ロンド」中最も不幸な人である。

カティは8歳の頃に住んでたアイギス村でアーシュオンの特殊部隊の虐殺に遭い、ただ一人生き残った。そこから彼女の物語の全て、そして「歌姫計画」が動き始めている。

彼女の内にある秘密やその人物像については「静心」では間接的にしか触れられていないが、「セイレネス・ロンド」では仔細に描かれているので興味があればぜひ。

なお、「静心にて、花の散るらむ」の後日談にあたる、カティが主役となっている短編がある。ぜひ下記作品をチェック!

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