歌姫は幻影と歌う

本文-ヴェーラ編1

02-3-5:ユア・マジェスティ

↑previous  空軍士官候補生たちにとって、目指すべき目的地は一つだ。即ち、四風飛行隊への配属である。その中でも花形である戦闘機パイロットとなると更に狭き門である。そもそも、空軍士官候補生の中でも|戦闘機乗り《パイロット》とし...
本文-ヴェーラ編1

02-3-4:配備される型落ち機

↑previous  クロフォードは自室に戻るなり、応接用のソファに深々と座り込む。視線の先には壁に設置された電子地図がある。ヤーグベルテとアーシュオンの間の海域の数カ所が、小さく赤く点滅している。クロフォードが組み上げたプログラム...
本文-ヴェーラ編1

02-3-3:一騎打ち

↑previous  カティが接敵を宣言するのとほぼ同時に、シミュレータルームにクロフォード中佐が入ってきた。エレナたちは揃って敬礼するが、クロフォードは彼女らに一瞥をくれることもなく、パウエル少佐に向かって話しかける。 「ブ...
本文-ヴェーラ編1

02-3-2:フォックス2!

↑previous  まだまだ自由自在とまでは言えないがッ!  カティは目の前の敵機を追う。周辺の空域にも神経を張り巡らせ、HUDに表示される情報を意識の奥で読み込みながら、目前の機体に焦点を合わせる。その敵機を支援しようと向...
本文-ヴェーラ編1

02-3-1:ダス・イッヒ

↑previous  ハルベルト・クライバーか。なんの変哲もない名前をつけたものだ――ジョルジュ・ベルリオーズはなんとも表現し難い微笑を見せる。なにもない、ただひたすらの闇。そんな空間の中に、ベルリオーズは立っていた。 「どん...
本文-ヴェーラ編1

02-2-5:ニーベルングの指輪

↑previous  ふわりと空間が闇に落ちる。カティたちが去ったロビーの時間が止まる。黒ずくめに金髪、そして美貌――ハルベルト・クライバーがそこに佇んでいた。その《《金》》の揺らぎが風もないのに揺れている。 「あんな子たちを...
本文-ヴェーラ編1

02-2-4:三人の関係性

↑previous  ……あれ?  今、何考えてたっけ?  階段を降りながら、カティは首を振る。ヴェーラから電話があったことは覚えているし、会話の内容もちゃんと思い出せる。だが、それからどうして階段の所まで辿り着けたのか...
本文-ヴェーラ編1

02-2-3:超常の男

↑previous  航空力学の試験。問題が配信されたその直後に、多くの士官候補生が脱落した。講義室にずらりと座っていた候補生の半数以上が、開始十分で白旗を上げて、試験終了ボタンを押す決断をした。というのも、試験問題が全て、第一敵性...
本文-ヴェーラ編1

02-2-2:方法論

↑previous  その日以来、深夜の浴場はカティの貸し切りとは言えなくなった。エレナもカティの入浴時間を見計らって入ってくるからである。二日に一度以上の遭遇率となった二人は、自然と会話も増えていった。|CQC《近接格闘戦闘》の試...
本文-ヴェーラ編1

02-2-1:エレナとカティのコンタクト

↑previous  早くも上級高等部生活も一ヶ月が経過した。カティはげっそりとした顔で寮備え付けの大浴場の脱衣所に入る。そのまま、備え付けの大きな鏡の前に移動する。 「痛……ッ」  鏡を見ながら頬に触れ、思わず声を上げ...
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