小説

本文-ヴェーラ編1

05-2-3:セプテントリオ

↑previous  ヤーグベルテ西方に広がる海域に佇む、ボレアス飛行隊所属の強襲航空母艦ベロスの|CIC《戦闘指揮所》にて、イスランシオもまたシベリウスと同じ映像を見ていた。ユーレット市上空に出現した圧倒的戦力の姿を、である。イス...
本文-ヴェーラ編1

05-2-2:さらなる新兵器の出現

↑previous  人口二十三万五千の観光都市・ラインヴェルシが蒸発した。打ち上げられた弾道ミサイルは一発を除き迎撃に成功した。その一発も、分裂した弾頭十二機のうち十一機までは撃破に成功した。破片が地上にダメージを与えはしたが、そ...
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05-2-1:航空母艦ヘスティアの艦上にて

↑previous  クロフォードはようやく第七艦隊の現状を把握し終えた。ルフェーブルとの会話から三日ばかりが経過した頃だ。クロフォードが左遷されている間にも幾度も戦闘を経験した第七艦隊は、その顔ぶれの半分が入れ替わっていた。クロフ...
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05-1-3:十二年前の記憶

↑previous  ルフェーブルは士官学校高等部をわずか一年で卒業した。上級高等部には行かなかった。卒業とともに陸軍に配属されて四年、海兵隊に転籍して四年、一年間の療養期間を経て参謀部に移って早八年である。陸軍で陸戦を実地で学び、...
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05-1-2:逃がし屋と潜水艦キラー

↑previous  西暦二〇八四年一月末――。  参謀部第六課の手配により、海軍陸戦隊及び海兵隊、計二千名余りの兵士が、カティたちの所属する士官学校統合首都校に配置された。昨今のアーシュオンの猛攻に呼応した警戒態勢であると説...
本文-ヴェーラ編1

05-1-1:超越者たちのダイアログ

↑previous  数十万の命が一瞬で蒸発し、その数倍の人間が負傷した。そして一ヶ月以上が過ぎた今も、その時の負傷が原因となって死んでいく人々が大勢いる。あの同時多発の核攻撃は、人類史上最大の単位時間あたりの死者数を生み出した。そ...
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04-3-5:S計画とT計画

↑previous  イスランシオは足を組み、ソファに深く身体を沈める。思っていたよりも疲れているのか、少し眠気を覚えてしまう。それもそうだ。昨日から一睡もしていないのだから。イスランシオは気を紛らわすために立ち上がる。ヘレーネも立...
本文-ヴェーラ編1

04-3-4:悪魔の代名詞

↑previous  事態は第三課の思惑通り、ということなのか?  《《異次元の手》》、エイドゥル・イスランシオは、赤とも茶色とも言い切れないガラスのように無機的な瞳で、目の前の空中投影ディスプレイを見つめている。無造作に伸び...
本文-ヴェーラ編1

04-3-3:インダルジェンス

↑previous  ヴェーラとレベッカは二人の部屋のリビングのソファに隣り合って座っていた。レベッカの|携帯端末《モバイル》に、シベリウスたちが参戦した海域の戦闘状況が映し出されている。ヴェーラの|携帯端末《モバイル》の方には報道...
本文-ヴェーラ編1

04-3-2:見えるモノ、見えないモノ

↑previous  第一艦隊旗艦・航空母艦ヘスペロス、轟沈。それに続いて第二艦隊旗艦・航空母艦エレクテウス、消滅。バシン、という妙な音が空域を埋め尽くしたと思ったら、エレクテウスは巨大な渦を残して消えていた。ヘリや戦闘機が海上を漂...
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