小説

本文-ヴェーラ編1

02-3-3:一騎打ち

↑previous カティが接敵を宣言するのとほぼ同時に、シミュレータルームにクロフォード中佐が入ってきた。エレナたちは揃って敬礼するが、クロフォードは彼女らに一瞥をくれることもなく、パウエル少佐に向かって話しかける。「ブルクハルト中尉に話...
本文-ヴェーラ編1

02-3-2:フォックス2!

↑previous まだまだ自由自在とまでは言えないがッ! カティは目の前の敵機を追う。周辺の空域にも神経を張り巡らせ、HUDに表示される情報を意識の奥で読み込みながら、目前の機体に焦点を合わせる。その敵機を支援しようと向かってくる機体もい...
本文-ヴェーラ編1

02-3-1:ダス・イッヒ

↑previous ハルベルト・クライバーか。なんの変哲もない名前をつけたものだ――ジョルジュ・ベルリオーズはなんとも表現し難い微笑を見せる。なにもない、ただひたすらの闇。そんな空間の中に、ベルリオーズは立っていた。「どんな定義も、僕を真ん...
本文-ヴェーラ編1

02-2-5:ニーベルングの指輪

↑previous ふわりと空間が闇に落ちる。カティたちが去ったロビーの時間が止まる。黒ずくめに金髪、そして美貌――ハルベルト・クライバーがそこに佇んでいた。その《《金》》の揺らぎが風もないのに揺れている。「あんな子たちを小道具扱いとはね」...
本文-ヴェーラ編1

02-2-4:三人の関係性

↑previous ……あれ? 今、何考えてたっけ? 階段を降りながら、カティは首を振る。ヴェーラから電話があったことは覚えているし、会話の内容もちゃんと思い出せる。だが、それからどうして階段の所まで辿り着けたのかは不明だった。確かに目を閉...
本文-ヴェーラ編1

02-2-3:超常の男

↑previous 航空力学の試験。問題が配信されたその直後に、多くの士官候補生が脱落した。講義室にずらりと座っていた候補生の半数以上が、開始十分で白旗を上げて、試験終了ボタンを押す決断をした。というのも、試験問題が全て、第一敵性言語である...
本文-ヴェーラ編1

02-2-2:方法論

↑previous その日以来、深夜の浴場はカティの貸し切りとは言えなくなった。エレナもカティの入浴時間を見計らって入ってくるからである。二日に一度以上の遭遇率となった二人は、自然と会話も増えていった。|CQC《近接格闘戦闘》の試合の件につ...
本文-ヴェーラ編1

02-2-1:エレナとカティのコンタクト

↑previous 早くも上級高等部生活も一ヶ月が経過した。カティはげっそりとした顔で寮備え付けの大浴場の脱衣所に入る。そのまま、備え付けの大きな鏡の前に移動する。「痛……ッ」 鏡を見ながら頬に触れ、思わず声を上げる。傷こそ見えないが、昨日...
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02-1-5:主観的な未来予報

↑previous 傲……慢……? レベッカはまるで横面を張り倒されたかのような衝撃を覚えていた。何を言われたのか理解が追いつかず、ただ呆然とヴェーラを見る。ヴェーラはその瞳を無感情に|煌《きら》めかせ、確認するかのように繰り返す。「きみは...
本文-ヴェーラ編1

02-1-4:きみは傲慢だよ

↑previous リチャード・クロフォード――。 ヴェーラは脳内の人物名鑑からその名前を大急ぎで検索した。そしてすぐにその名前を発見する。「潜水艦キラー! 第七艦隊所属戦術機動分艦隊トライデントの指揮官!」「|そう《イエス》、|そのとおり...